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万葉集 可也山
2019/04/03
4月1日に官房長官が官邸にて新元号を発表しました。新元号は『令和』
『令和』は万葉集「梅花の宴」大宰師(だざいのそち)大伴旅人(おおとものたびと)邸の梅園にて三十二首の歌の序文「・・・時に、初春の令月にして気淑く風和らく。梅は鏡前の粉を披く蘭は珮後の香を薫らす・・・」
当神社が鎮座します可也山にも万葉集は詠まれております。
遣新羅使人壬生宇太麻呂(みぶのうだまろ)
博多湾を新羅に向け出港しましたが荒波にもまれいくつかの韓亭に停泊したのち引津の亭に停泊した際に詠まれた七首の中の一つ
『草枕 旅に苦しみ恋ひ居れば 可也の山辺に さを鹿鳴くも』
語訳すると「草を枕にして旅をするのが苦しくなり家が恋しくなっていると可也山の麓の方から牡鹿が牝鹿を求めて鳴いている。」
あとの六首は
『沖つ波 高く立つ日に あへりきと 都の人は聞きてけぬかも』 壬生宇太麻呂
『天飛ぶや 雁を使に 得てしかも 奈良の都に 言告げ遣らん』
『秋の野の にほはす萩は 咲けれども 見る験なし 旅にしられば』
『妹を思ひ 寐に寝らえぬに 秋の野に さを鹿鳴きつ 妻思ひかねて』
『大船に 真楫しじ貫き 時待つと 我れは思へど 月ぞ経にける』
『夜を長み 寐に寝らえぬに あしひきの 山彦響め さを鹿鳴くも』